入れ歯が合わない

考えられる主な原因

入れ歯が合っていない
歯ぐきにフィットしていない
咬み合わせが合ってない
バネが合ってない
歯周病や歯肉炎が進んでいる

治療法

歯周病の治療

歯周病になると、歯ぐきが腫れたり歯が揺れたりします。
歯周病を治療することで入れ歯がフィットする状態に戻します。
同時に入れ歯の調整もします。

歯周病の治療をする理由は、入れ歯が合う合わないということだけではありません。
歯周病菌が口の中にいるということは、そのバイ菌を毎日飲み込んでいることになり、その毒素を全身にいきわたらせていることになります。
歯周病菌は心疾患や脳梗塞などの原因となる血管内のプラークを作ることがわかってきています。

咬み合わせの調整

顎の位置と今の入れ歯の歯の位置が合わないと痛みや外れやすいなどの不具合につながります。
また、昔から使っている入れ歯では歯が磨り減ってしまっているため合わなくなることもあります。
その場合は別途新しく作ったり、調整が必要になります

調整・修理

よく「アゴの骨がやせてくる」と言いますが、歯がなくなったことで歯を支えていた骨(歯槽骨)はその役割を終えたと認識し、減っていくのです。
使わない筋肉が衰えるのと同じです。
その状態が「アゴの骨がやせてくる」なのです。
ですので、アゴの骨はやせるのは致し方ないことで、入れ歯の調整が必要なのです。
入れ歯の定期的な調整はそういう理由で必須です。
約6ヶ月~1年程度調整していくのが痛みや不具合の防止になります。

発音しづらい場合は、入れ歯が舌や頬の動きを邪魔をしているということです。
当たらないように調整することが必要です。

新しく作る

調整で対応できない場合、新しく入れ歯を作ることもあります。
今までの入れ歯に困ったことをよく思い出し、次に入れる入れ歯は快適なものになるよう、一緒にい入れ歯作りをしていきましょう。

入れ歯が合わないこと、我慢していませんか?

入れ歯の調子が悪いデメリットは、痛いだけではないのです。
毎日のご飯も、美味しく感じられません。
よく噛めていない食べ物が胃にそのまま届くと、胃の消化の負担になります。
会話も弾まず、楽しくなくなります。
実は、よく噛むことは脳への刺激になり、ボケ防止になるという研究結果もあります。

入れ歯の合わないことの影響がお口の中にとどまらず、全身に関わっています。

また、咬み合わせは、歯科の分野でもとても難しい領域で、その人その人によって状況が変わります。
まずは、お悩みを伺い、おいしくご飯が食べられることをゴールにして、ぴったりフィットする入れ歯を一緒に作っていきましょう。

どうやって入れ歯ができるの?

「そうはいっても、どれくらい時間やお金がかかるのかしら?」
分からないことは不安なことです。
少しでも不安を解消できるよう、入れ歯がどうやってできるか?をご紹介します。
作成工程は5段階あります。

1簡単な型を採る

残っている歯の状態、歯肉の状態などを診ます。
簡単な型を採り、患者さま専用のトレーを作成します。

2精密な型を採る

通常は上下に分けて、精密な型を採ります。
型を採るときは、鼻から息をゆっくり吸っていると比較的楽に型を採ることができます。

3咬み合わせを採る

咬み合わせる部分の高さや位置を決めて、しっかりと咬める入れ歯を作成します 。

4試適(してき)

歯のサイズや並び方等の最終チェックをします。

5完成(装着)

新しい入れ歯は、入れたその日からうまく噛めるとは限りません。
ここから次のステップ「調整」へと進みます。

6調整

歯肉の痛いところや咬み合わせを調整します。
平均で 4 回~6 回かかります。

入れ歯を快適に使うための秘訣

さあ、入れ歯が出来上がりました。
入れ歯を快適に使うには、秘訣があります。

1丁寧に扱う具体的には、以下のことにお気を付けください。

・落とさない(破損の原因になります)
・曲げない
・削らない
・熱湯に入れない(変形の原因になります)
・乾燥させない(変形の原因になります)

2常に清潔にしましょう入れ歯にも汚れがつきます。
食後は必ず入れ歯を外して掃除してください。
外した入れ歯は水の中に入れて保管してください。
痛いからといって、自分で削ったり金属の部分を調整すると、思いもよらない不具合や修理の必要が出る恐れがあります。
入れ歯を調整するのも歯医者さんの大事な仕事です。
まずは遠慮なくご連絡・ご相談ください。
3定期検診を受ける月日がたてば、歯を支えている歯槽骨という骨が減り、頬や舌、顎の筋肉にも変化が起こり、お口の中も変化します。
歯がないと、歯槽骨は役割を終えたと思い、減っていくのです。
入れ歯を長持ちさせるために、半年に一回は定期検診・調整を受けましょう。

入れ歯の種類

入れ歯といっても色々な種類があります。
大きく分けて二つの種類があります。


部分入れ歯(partial dentures)
何本かの歯が連なって失われてしまった場合に適しています。
床(しょう)という土台の上に、バネと人工歯で支えとなる歯に取り付ける仕組みです。

総入れ歯(full dentures)
歯が1本もなくなってしまった場合に入れます。
床の上に人工歯を並べたもので、支える歯が無いので調整に時間が掛かります。